竹林の会/エコの庵/小さな植林隊

環境情報 平成28年(2016年) 8月4日(木)



ダムの貯水量について不自然な表記(国土交通省)


今年は水不足ですが、貯水量のグラフを見ていて不自然な表記に気づきました。
まずは今年6月27日のグラフと、7月8日のグラフをご覧ください。

6月27日


7月8日

不自然な点に気づいたでしょうか?

6月27日の時点では、貯水量 1.7988億立方メートル (39%)
7月8日の時点では、貯水量 1.7208億立方メートル (50%)

7月の方が貯水量は減っているのに、貯水率は上昇しています。



この理由を国土交通省に問い合わせたところ、
貯水量の上限設定が変更されているためということでした。

これは何かというと、グラフ上部に、非洪水期利水容量と洪水期利水容量という言葉があります。

7月1日から9月30日までが洪水期利水容量の期間です。
この期間は、梅雨や台風といった大雨が降る可能性があるので、
貯水池での上限を、通常よりも低く抑えているということでした。

そのため、
6月27日は、全体の貯水量4.6163億立方メートルに対して、39%の貯水量、
7月8日は、全体の貯水量の上限が下がり3.4349億立方メートルに対して、50%の貯水量
ということになります。


梅雨や台風といった話を聞くと、最初はなるほどと思ってしまいますが、しかし、グラフにある緑の点線の、
平年の貯水量の動きを見ると、7月1日から9月30日にかけては貯水量は減っています。

実際は減っているのに、なぜ上限設定を下げるのか聞きましたが、
関係ないお話をしてきんとした回答をもらえませんでした。


貯水率が何%を見るとことで、どれ位の水が残っているのか大体の感じがわかりますが、
こういった数字のトリックを使うと正確な貯水量がわかりにくくなります。
実際、まだ50%の貯水率と、39%の貯水率では、持つ危機感が違ってきます。

危機感がもたれなければ、人は節水はしません。
夏の最も水が消費される時期に、誤った認識で水を使い続け、
気がついたら貯水池にほとんど水が残っていないとなってしまった場合、
国はどう責任をとるのでしょうか?

それこそ、それを口実に、だからダムはもっと必要、という理論にこじつけたいという意図が、
私には見て取れます。


すでに八ッ場ダムでは、吾妻渓谷の豊かな森が破壊されていました。

出典:八ッ場あしたの会

また、八ッ場あしたの会のウェブサイトに、ダムから放流する水量について、必要以上に多く放流しているため、
ダムの水の減り具合が速くなっていることを指摘している記事があるので、是非ご覧ください。

いずれにしても、大規模な自然破壊と、生態系の破壊を伴うダムはこれ以上作らないこと。

毎年の天候は予測できませんが、国は正確な情報提供と、それを元に
今ある範囲の中でどうやって水をやりくりするかを考えていくことが大事です。
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