西日本で記録的大雪 極渦(ポーラー・ボルテックス)
西日本では40年ぶりの大寒波になっています。
鹿児島県の奄美市名瀬で13時13分頃から「みぞれ」を観測し、初雪となりました。
名瀬測候所で雪が観測されたのは1901年2月12日以来、115年ぶりです。
日本海側でも島根県邑南町で過去最多の100センチ、
長崎市も積雪17センチで、観測史上最も積雪の多かった1967年などの15センチを更新、
兵庫県香美町の兎和野高原で50センチ以上の積雪を記録しました。
またアメリカ東海岸でも寒波が襲い、11州が非常事態宣言を出しました。
ニューヨークではセントラルパークで64センチの積雪となり、
市長は23日午後、市内を走る車を緊急車両以外は通行禁止とし、
ブロードウェーの劇場やレストランなどにも閉鎖を勧告しました。
日本やアメリカで起きている寒波の原因は、極渦(ポーラーボルテックス)という、
北極の上空にできる巨大な気流の渦だそうです。
極渦は北極、南極の極を中心に常時発生している
強く冷たいジェット気流です。
北極の極渦は北極振動(北極周辺と低緯度の間での気圧変動)や温暖化などによって
極渦の勢いが弱まった場合、低緯度のジェット気流が大きくうねり、
寒気が降りてくるといわれています。
気象予報士の方が米海洋大気局(NOAA)の説明を引用して
極渦を解説しています。(こちら)
(米海洋大気局 NOAA 左:極渦が弱まり分散している 右:極渦が強く北極中心で安定している)
今年1月上旬まで続いた暖冬から、一気に大寒波襲来となりました。
気候変動から何を感じとるか。
昨年12月に開かれたCOP21(気候変動枠組み条約 第21回締約国会議)で、
世界の国々は地球温暖化、気候変動の問題解決に積極的に取り組む姿勢を表明しました。
議論の時期は終わり、今は行動に移さなければいけない段階になっています。
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