小さな植林隊
環境情報 2008年2月27日(水)
ギョーザ問題 殺虫剤が混入した中国製冷凍ギョーザによる中毒事件に日本中が騒然としている。 今回の事件について専門家の中には、日本全体を輸入食品にほぼ依存する状態に導いた 農業政策に対する警鐘だと唱える声もある。 同ギョーザの輸入元以外にも日本の複数の大手食品企業は、 該当する中国の工場で生産されたと思われる冷凍食品や調理済み食品の回収を発表した。 また日本側の当局は中国政府に食品安全を確保するよう警告した。 ■食料自給率は40%、先進国中最低 しかし、今回の問題は別の厳しい現実にも光を当てている。 国内の食料消費のうち自国で生産された食料の割合を示す食糧自給率で、 日本は40%で先進7カ国(G7)中最低の割合だ。 シンクタンク、日本総研の新美 一正主席研究員は、 日本の食品産業は外国製品なしでは決して自立できないと指摘する。 ■他国への食料依存、安全保障は貧困国並み 新美氏によると、外国からの輸入食品に対する懸念が存在したとしても、 日々の食料需要を満たすためには、日本はそうした 食品の受け入れに甘んじるほかない状態だという。 「日本人は貧困国の食糧事情をばかにするかもしれないが、 食料安全保障に関していえば日本も同じくらい悪い」 と警告する。 今回の事件のギョーザの製造工場がある中国は、輸出前の検査では 殺虫剤は検出されなかったとしながらも、徹底的な調査を約束した。 中国は輸出製品に度重なる安全問題が発覚し、急成長中の経済にも打撃となっている。 中国の工場での不備などが何も発見されていないことから、 日本側の警察は被害に遭った家族による「パッケージに小さな穴があった」という 証言についても捜査を進めている。 しかし、ギョーザ事件に端を発した食品への不安はここ数日の報道の見出しを独占しており、 中国製品全体に対する認識悪化まで招いている。消費者の間からは 「中国製の食品を買うのは怖い」という声も聞かれる。 日本政府は最近、7年以内に食料自給率を45%にし、 また最終的には50%まで引き上げることを目標として設定した。 農林水産省のある幹部は「われわれは長い間、他国からの食料供給への大きな依存は 日本の食料安全保障を損なうと警告してきた。今回のギョーザ事件はその一例だ」と語る。 「農業という観点では日本には地理的な限界がある。 しかし、バランスの取れた食料供給を目指す努力が必要だ」 (2008年2月3日(日) AFPBB NEWS より 一部要約) http://www.afpbb.com/article/politics/2345692/2592139 |
<感想> 冷凍餃子の問題がしばらく報道されていますが、私も今回の事件は 今の日本の食糧事情を見直すいいきっかけなのではないかと思います。 見直す点としては、3点。 1、食べ物は外国産のものではなく国産がいい。 2、冷凍食品ではなく、自分で作る。 3、日本の食料自給率を上げる。 まず、1の食べ物は外国産のものではなく国産がいい、ですが、 まさに今回の一番の問題点である、食品の安全面ということを第一に考える事が 一番重要だと思います。 日本に入ってくる食品は色々な国からありますが、中国からは特に たくさん入ってきています。 近い上に、賃金が安く、経費が抑えられるからです。 しかし、中国国内の背景を見ると、今はまさに日本の過去の発展途上段階と同じで、 世界の工場となり、増産を続け、収益も上昇の一途をたどっていますが、 同じように環境に対しても、工場からの有害な煙や、工業排水、家庭からの 生活排水など、汚染物質が大量に出るようになり、その処理が追いついていない段階で、 環境は非常に悪化しています。 日本が過去の発展途上段階で体験した公害では、有名なもので イタイイタイ病、水俣病、四日市ぜんそく、などがあります。 初期の段階では気づかず、水銀やカドミウムが体に蓄積し、奇形や、骨折の症状が でるようになりました。 最初は原因がわからず、風土病や、職業病、栄養不足などが原因と思われていました。 当時の発展段階の日本では収益が上がることや、生活が便利になることばかりに 目が向けられ、環境破壊や公害対策ついては後回しとなりました。 日本中が強気一辺倒だったという時代背景が、対策を遅らせたのだと思います。 今、中国はまさに過去の日本の発展段階と同じ状況だと思います。 収益が上がり続け、発展に継ぐ発展で強気一辺倒だと思います。 儲ける事だけが頭にあるからこそ、 白ごまを、より高く売れる黒ごまにするためにタールで染色したり、 しょう油を作るために、大豆からではなく、床屋で集めた人の髪を使ったり、 野菜や果物がたくさん収穫できるよう、作物が白くなるほど農薬をかけ、 さらにその農薬を落とすために作物を洗剤で洗ったり、 緑化と称して、広大な敷地の地面に緑のペンキを塗ったり、 海外へ輸出する服がかびないように、許容範囲を900倍超えた 発がん性物質のホルムアルデヒドを塗布したり、 ペットフードにも毒物が混入したり、 地溝油(ちこうゆ)という、廃棄された汚染まみれの油を再利用して健康を害す、 という様なことが起こってしまうのです。 これらの事例は食べる人や、使う人のことを考えているのであれば 通常はできないことであるはずです。 また、中国の現状の大気の汚染状態から、選手の体調が悪化する事を懸念して、 イギリスなどは今年の北京オリンピックでマスクをつけるようにしました。 そういう状況下で作られている物は私は食べる気がしません。 また、今回の餃子に殺虫剤のメタミドホスが混入されたのは 事故ではなく事件の可能性もあるとされています。 実際はどうなのかは、今後の捜査でわかると思いますが 2005年に見た反日感情の表れを思えば、仮に事件だとしても さほど不思議ではありません。 色々書きましたが、悪く言おうとしているのでなく、実際起こったことを 客観的な事実として並べただです。 これをどう判断するかは一人一人の考え方次第です。 私は、今のそういう中国の事情を考えれば、食べ物は命にかかわることだから 自国で作られたものを食べたほうがいいと思います。 国産だから必ずしも安全とは言えませんが、 日本は過去に悲惨な公害を経験してきているだけあって、最低限の安全はまだ あるほうだと思います。 そして何より、私達が国産の農作物を買うことは、日本の農家の人に お金が回るようになり、農家が儲かる産業という認識ができれば 新たに農業従事者が増え、農家が増えて、食料自給率も大きくあげられます。 もちろん、農作物だけでなく、魚や肉も、同様で、 国産のものを買えば、国内の漁師や、畜産業など、 第一次産業が潤い、よりいっそう食料自給率が改善し、 世界に引けを取らない、自立した国になると思います。 国産の物を買うことは食料自給率の向上につながります。 2つ目の、冷凍食品よりも自分で作ったほうがいい、ということについては、 これも前述した、国産の物を消費することと、食料自給率につながってきます。 冷凍食品は製造過程での経費削減の観点からほとんど外国で作られ、輸入されます。 つまり、原材料も海外の食物です。 すでに述べたとおり、私達が国内の食べ物を買わない限りは、 お金が国内の農家に回らないので衰退の一途を辿る事になり、 より食料自給率は下がってしまうでしょう。 それに伴い、農業を辞める人が増え、耕作放棄地が増えて、 結果として里山の荒廃や山村の限界集落の増加などにつながります。 たかだか冷凍食品でおおげさなと思うかもしれませんが、 一人一人が集まって大勢となると、その金額は大きく変わります。 駄菓子屋を例に考えればわかる事です。 一つ一つは単価が小さく、これでいくら儲けているのかと思いますが、 駄菓子は昔からあって今でも販売しています。 利益が出ているからこそ続いているもので、慈善事業などではないのです。 そう考えると、冷凍食品でも同じことが言えて、 みんなが冷凍食品が便利だからと買い続けていると、日本の農家に入るべき収入が、 みんな海外に流れてしまい、国内の農家が廃れて、さらに日本の 伝統的な、悠久な時が流れる里山さえもが廃れてしまうことにつながるのです。 そしてもう一つ、以前ゆきんこが調べてくれた、冷凍食品を作る過程で出る 二酸化炭素の量という面で見ても、通常の調理をするより 20倍以上の二酸化炭素が排出されている事を考えると とても非効率で、温暖化を大きく促進する事につながり、 あまりいいものとは言えません。 あえて温暖化を促進し、農家離れと里山の崩壊をまねく 冷凍食品を買う必要もないと思います。 そしてあえてお金を払ってまで、毒の入っている可能性がある食べ物を 買う必要もないと思います。 自炊はやる前は抵抗あるかもしれませんが、 やってみると意外と簡単で、そんなに手間をかけなくてもできるものです。 しかもうまく料理できたときの喜びは大きいです。(^-^) 最初のうちは本を見ながら分量通りにやっていれば 大体おいしくできます。 慣れてくれば、いちいち、本を見ないで、感覚と味見しながらで、 おいしくできるようになります。 日本の和食の基本は砂糖としょう油なので、 それである程度できるようになります。 最近は切干大根がおいしくできるようになりました。(^-^) とっても簡単です。 国内産の食材を購入し、冷凍食品ではなく自炊をする事で 結果的に、日本の食糧自給率は向上する事になります。 せっかく中国が食料について問題提起してくれたので 是非みんなもこれからの食べ物の買い方について考えて見てください。 それから、最近私は米の消費が増えました。 なぜなら菓子パンを食べなくなったからです。 その理由は、ショートニング、マーガリン、トランスファット。 これについてはまた次回書きます。 |