小さな植林隊

雑記 2007年8月14日(火)


8月11日、12日 キャンプボランティア 名栗 オオスズメバチ恐怖体験


今回のボランティアはどっちかというと子供相手と言うよりは施設の準備のほうでした。
すべて順調で、あとは最後に山の中へいって枝拾いやって今回のボランティアが
終わるはずだったのですが、アクシデントが一つ発生しました。

山の中での枝拾いが終わり、施設に戻る途中、1匹のオオスズメバチに遭遇。

みんな動きを止めました。
蜂に遭遇した時は動いて刺激たら危ない、じっとしていれば大丈夫、
というのを知っていたのでその時は冷静にじっとしていました。

すぐにどっかに行くだろうと思っていたのですが、その予想は外れました。
その時私を含めて3人で、施設の人、私、もう一人のボランティアの子の順で歩いていたのですが、
オオスズメバチは真ん中にいる私をターゲットにしてかなり近くまで接近。
明らかに狙われていました。

山に入る前に、制汗デオドラントを塗ってきたのを思い出しました。
オオスズメバチはそれに反応したようです。

体長5cm位ある猛毒を持ったオオスズメバチが、自分の胸から10cm位の位置をずっと
うろうろしていました。
羽音が蚊のように高音ではなく、ブーンという低音で、何かの機械の作動音のような感じでした。
また羽ばたく風圧が体で感じることができました。
今までに体験したことがないすさまじい恐怖です。

施設の人は私の方を見ながら、絶対に動かないでねと言っていました。

オオスズメバチです。怖い顔をしていますね。色も毒々しいです。

オオスズメバチは次第に近寄ってきて、体から1cmまできました。
飛んではいますがいつ体に触れてもおかしくない距離です。
私は完全に動きを止め、ただひたすらじっとしていました。
自分に敵意があるかどうかを見極めるためなのか、2分位、
至近距離で飛んでいました。

何もしないんだから、早くどっかいってくれと心の中で思っていました。

しかし、その思いとは逆に、今度は顔の方に上がってきました。
口、鼻、そして目の前に、距離1cmのところをオオスズメバチが飛んでいます。
羽音と風圧を顔の皮膚で感じました。
私の足は震えていました。

鼻息がかからないようにコントロールしながら、目も薄目にしてただひだすら忍耐です。
自分の命はこの蜂に握られている感じでした。
この時、もし顔に蜂がとまったらおそらく私は耐えられずに動いていたと思います。
しかし、幸運なことに顔にとまることはありませんでした。

30秒くらい顔の前をうろついた後、やっとこ気が済んだのか、私から離れました。
ほっとして施設の人にどこにいるか聞いたら、後ろにいるもう一人のボランティアの子
の周りにいると言っていました。
まだ危険は完全には去っていません。
しかも後ろの子は黒い服を着ていました。蜂には黒の服は厳禁なのに。

私と同じくしばらく物色されるのかと思いきや、なんとあっという間にまた私のところに戻ってきました。

やはり、匂いに完全に反応しています。
ちなみに私は白のシャツ。色より匂いに強く反応するようです。

そしてまた忍耐の時間が始まりました。
さっきと同じように胸に急接近。今度こそさされるのかという恐怖で一杯でした。
覚えている限り人生で3回目、小さい声でしたが、助けてと言いました。
言ったというより、自然と口から出た感じでした。

するとなんとオオスズメバチは私の右腕にとまりました。
オオスズメバチというだけあって本当に大きく、体長が私の腕の太さくらいありました。
しかも色も毒々しい。
いよいよかと思いました。

施設の人は、オオスズメバチが私の腕にとまったのを見て、叩き潰しちゃおうか。と言ってきました。

しかし、オオスズメバチは5秒くらいですぐに私の腕から離れました。
そしてまた顔の前に。ほんと限界でした。
ただ、この時も顔にはとまらずで、助かりました。

その後また胸の前辺りを飛んで、今度は左胸にとまりました。
全く離れる気配がなく、終わりのない恐怖でした。

施設の人がほんと潰しちゃうよ、潰したら全力で逃げてね。と言いながら
手を振り上げて近づいてきました。

その瞬間、オオスズメバチは私の胸から飛び立ち離れていきました。

施設の人に、どこに言ったか聞くと、逃げていったと言ったので、
私も一目散にその場を離れ、駆け下りました。
少し行った所で振り返ると、施設の人とボランティアの人は普通に歩いて降りてきていたので
少しほっとして落ち着きました。

結局オオスズメバチは5分近く、私の周りをうろうろしていました。
施設の人はあの状態でよく我慢できたなぁと感心しながら言っていました。
恐怖から解放され、あの窮地を耐え忍んだ後に、その言葉を聞いてなんだか嬉しくなりました。

まだ夏だったからよかったものの、秋からは凶暴になるそうです。
もしこれが秋だったら刺されていたかもしれません。
また、もしこれが蜂の巣に接近したことによるものだったら、刺されていたかもしれません。
今回はおそらく、えさを求めての単独飛行の最中に、刺激臭をかぎつけたから
寄ってきてしまったものだと思います。
森のルールを一つ学びました。

今回、このような状態でも刺されなかったことで、私はオオスズメバチに生かされたと思いました。
きっとオオスズメバチも私が森を作って行きたいという想いを見抜いたんだと勝手に思っています。
だから生かされた以上、これからもたくさん木を植えて行きたいなって改めて思いました。


追記

8月19日、日光でアブに出会いました。
アブは見た目が蜂とそっくりですが、実は単に擬態しているだけで分類上の種としては遠い存在です。
どっちかというとアブはハエ、蚊の方に近く、蜂はアリに近くなります。

写真で見ると蜂とアブは結構違うのがわかりますね。

こちらは蜂です。上2枚はオオスズメバチ、左下はセグロアシナガバチ、右下がミツバチ。(ここまでの写真6枚はField noteさんより)


こちらはアブです。蜂っぽいですが実際はハエの仲間というのがなんとなくわかりますね。(福光村・昆虫記さんより)


上記の写真を見比べると、蜂とアブの違いがわかると思います。

アブのほうが、複眼がハエっぽく、また触覚も短いです。
また蜂のほうが、体のくびれがはっきりしていて、アリっぽいです。
羽は蜂が4枚、アブが2枚です。

蜂には針があり「刺す」という行為をしますが、アブには針はありません。
アブは口で皮膚を切り裂き血をすするという行為をします。
このあたりもアブはハエ・蚊に近いということがわかります。
アブには「刺される」というより「吸われる」という表現の方が正しいと思います。
うまく擬態することで接近した際に叩き落されるリスクを減らしているのですね。

ここに示した例よりもっとまぎらわしいのも存在すると思うのでこれだけで決め付けてしまうのは危険です。

アブだと思って振り払ったら蜂だったなんて場合もありえますので基本的には近寄らないことです。

Field noteさん、福光村・昆虫記さん、貴重な写真を提供して頂き有難う御座います。)

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