小さな植林隊





雑記 2008年1月7日(月)





映画 いのちの食べ方


今渋谷で上映中の映画「いのちの食べ方」。
私はまだ見ていないのですが見た人いるでしょうか?

内容は、私達が食べる食料がどのようにしてつくられるか、を知ることができる映画です。

といっても説明やナレーションはほとんどないようで、
ただひたすら、工場の様子が流れるそうです。


私達が普段食べる牛肉、豚肉、鶏肉、魚。
それはスーパーに行けばパックに小分けされた商品としておいてあります。

いわゆる、「物」の状態です。

しかし、肉や魚はもともとは生きていた動物。
その動物が「物」へと変わる過程は普段私達は知ることができません。

その為、食べ物に対しての感覚がおかしくなっているのが今の状況だと思います。


お金を出せば食べられますが、肉や魚の価値は値段で決まるのでしょうか?

私はそうは思いません。
どの肉もどの魚も、元はすべて命。

本来、命の価値には差はありません。
外国産が安いからと言って、海外の牛や豚の命の価値は低いのかといったら、違いますよね。
舌触りがいい物、歯ごたえがいいものが価値が高い、それは人間だけの価値観です。

食物連鎖の中で見れば、どんな生き物も、どこに住む生き物も大事な存在です。

しかし、お金と言う価値基準だけで見てしまうと、命の価値が消えてしまいます。



食べ放題と言う文化。

これこそまさにお金によって価値基準が狂わされる、間違った文化です。

といっても私も20代の頃は何も知らず利用していました。
2000円〜3000円くらいでなんでも食べ放題。

私はお店に入ってお腹に詰め込むように食べました。
その時頭にあったのは、「得をしないと」、「友達には負けない」
この発想でした。
食べ終わるとお腹が苦しくて気持ち悪い。
そしてお店のトイレで吐くというのがよくありました。

何のために食べているのか、わかりませんでした。
命のことなど全く考えていません。
今思うと、この時の私は、愚かの極み。


なぜ食べ放題などをお店がやるのか。
それはお金を儲けるためです。
食べ放題と聞くとなんだかお得と思う人達を集めるためです。
提供する側も食べる側もお金の損得しかありません。
私は、私の無知を利用され、食べ放題の金儲けに加担してしまいました。

こうして先進国で大量消費される裏側では、大量の命が作られ、そして絶たれています。


日本は食料自給率が40%をきって39%となってしまいました。
一方で、食料廃棄量は年間2300万トン。なんと世界一の残飯大国です。

足りないから輸入しているにもかかわらず、余るから残飯として捨てている。

どれだけおかしな国なのでしょうか?

どれだけの命を無駄にしているのでしょうか?



そして歪みが起こっています。

過去に発生したBSE(狂牛病)問題は、飼育している牛に、えさとして
牛の骨や内臓、脳など廃棄される牛の部位を食べさせた結果です。

これは牛に対して、強制的に共食いをさせていたために起こったものです。
恐ろしい事です。これこそ、私は天罰だと思います。

なぜこんなことをしたのか?
お金儲けというのは言うまでもありません。
とうもろこしや牧草などの飼料では高くつくからえさ代を少しでも安くしようと
廃棄される牛肉の部分や骨などをえさとして使ったのでしょう。

しかし別の理由、つまり多くの需要があったからというのも一因とも思えます。
多くの需要に応え供給するために、大量に生産する必要があった。
その為、無理な事をしてしまったとも言えます。


遺伝子組み換えの大豆やとうもろこしなどもあります。
アメリカの食糧戦略、金儲けという理由もありますが、
需要にこたえるためという面もあると言えます。
遺伝子組換えは元々自然界に存在しないものを科学の力で作り出しています。


本来は全て自然の中の循環だけで成り立つべきものですが、
お金で価値基準を狂わされ、過剰な需要と過剰な供給が起こり、
過剰供給に対応するためおかしなことをしているのが今の状態、そう思います。


食べると言うことは「物を食べる」のではなく、「命を頂く」と言うこと。

その原点を知る事ができるいい映画だと思います。
食べ物のありがたみを感じることができるようになります。
機会がありましたら是非見てみてください。

「いのちの食べ方」 画像をクリックすると予告編が見れます。


公式ウェブサイトは以下。
http://www.espace-sarou.co.jp/inochi/






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