竹林の会





活動報告 平成26年(2014年) 12月14日(日)






エコライフDAY戸田10周年記念 上映会「北極のナヌー」



地球温暖化の影響を受けるホッキョクグマとセイウチの様子を
取材したドキュメンタリー映像、「北極のナヌー」上映会が
エコライフデー10周年記念として、文化会館で開催されました。

スタッフは10時に集合し、準備、流れ、試写、などをして開場の12時30分前に
それぞれ持ち場に待機。

私は是非、多くの人に見てほしいと思い、知り合いにお知らせし、
また当日も文化会館会場前で案内と同時に呼び込みも行いました。


中では受付の準備がされました。


12時30分に開場し、戸田市長や川谷実行委員長の挨拶が終わった後、
上映が始まりました。


親子など約220人の参加者がありました。


地球温暖化の影響としてよく言われている北極の氷の縮小。
北極の氷がなくなっていくことで、そこに住む、様々な生き物が生きていけなくなります。

今回上映された「北極のナヌー」は10年かけて北極の様子を映像に収めたドキュメンタリー映画で、
初公開はアメリカ2007年7月、日本では2007年10月でした。

映画では地球温暖化による氷の減少の事が言われていましたが、公開時期から考えると、
この映画では、2007年9月に北極の氷が観測史上最小記録を更新した事は、
撮影の中に盛り込まれていないはずで、実際、そういう事は言っていませんでした。

実は2007年9月に、425万平方kmという、これまでにないほどの
氷の縮小が北極でおこりました。
そして更に、その2007年の最小記録を、2012年に更新してしまいました。

(画像:JAXA)

上記右の拡大画像を見てわかるとおり、2007年は2000年代平均(2000’s)と比べて
約200万平方キロメートルも氷が少ないことがわかります。

「北極のナヌー」が撮影されていた時点で、すでに氷の減少によって、えさをとることが難しくなり、
ホッキョクグマが空腹で死んでしまったり、通常よりも早い段階で子離れをせざるを得ない状況
になっている事が映像で伝えられていましたが、2007年はそれまでよりも悪化し、
そして更に、2012年に、2007年の観測史上最小記録を更新してしまいました。
北極の氷は減少する一方です。

(画像:JAXA)

北極の氷の面積は2007年9月は425万平方キロメートル、
2012年9月は349万平方キロメートルです。

2007年の時よりも日本列島が約2つ分小さくなりました。
(日本の面積は約37万8000平方キロメートル)
どれだけのホッキョクグマやそれ以外の生き物達が影響を受けて死んでしまったことか。。。

1980年代の9月最小時期の平均的分布 2012年9月16日  (画像:JAXA)

映画の中で、ホッキョクグマの狩りは通常でも20回に1回成功する程度と言っていました。
そこへ全く違った地球温暖化による氷の減少という外部要因が加わる事で、
狩りの成功する確率はもっと低くなるし、そもそも狩りをできる環境すらなくなっているはずです。

動物はある程度まで個体数が減ってしまうと、その後は絶滅へ向かってしまいます。
一見、個体数があるように見えても、その中で繁殖に適した雄と雌がどれだけいるかは
ぱっと見ただけではわかりません。

高齢であったり、雄ばっかりといったことでは交尾はできませんし、
また繁殖に適した雄と雌であっても相性があわなければ交尾はしません。
子供が生まれる為には、ある程度の個体数がなければいけません。


北極の氷が解けることで、北極航路ができるとか、北極の海底油田採掘ができるとか
喜んでいるのは、なんとも情けないことです。
生き物が絶滅に瀕しているところを如何に守っていくかが人間の知恵の見せ所だと思います。

これ以上生き物を絶滅させない世の中にしていくためにも
責任ある社会のあり方を実現していくことが大切です。





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